二期情報が出回る前の今のうちに妄想を書きなぐれ!
と思って書いていたんですが、とうとう二期情報が出てしまったらしい…
やはり私は早さが足りない。
というわけで痛々しいバカな管理人の可哀想な妄想です。
ロクティエだと言い張る
と思って書いていたんですが、とうとう二期情報が出てしまったらしい…
やはり私は早さが足りない。
というわけで痛々しいバカな管理人の可哀想な妄想です。
ロクティエだと言い張る
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その男は常に全身黒づくめで、物語にでてくる死神を連想させるという。もとの作りは整っていると言う噂だ。時折不気味な光を放つ右目は義眼らしい、またこの世の終わりかとも言えそうな仏頂面では持って生まれたものもあったものではなかった。年の頃は恐らく30代前半、愛想とか笑顔とか、そういったものを全てかなぐり捨てて、男はその鋭い両目で世界を見下ろす。片腕には大鎌ならぬ狙撃銃があった。どこからとも無く飛来する銃弾から逃れた者は誰一人いないという。名前は誰もしらない。好きに呼べ、と言う訳だ。その割には皆、彼のことをダンガーニーと呼んだ。由来もまた、誰も知らなかった。呼び始めたのはダンガーニーとわずかに言葉を交わしたある男というが、結局その男も多くを語らなかったから、真相は迷宮入りだ。姿を確認されたのは3年前。それだけの腕を持つ狙撃手としては以外に表舞台(この世界での、だ)に出てきたことはないことから推測された。現れてからは確実に目標を消滅させるとして、エージェント達の警戒心を煽っていた。居場所をつかむのは至難、ふと姿を見せたと思えば次の日にはその区画から消えている。軌道エレベーターのステーションで姿を現すことが多い為、よく宇宙へ上がっていることは予想がつく。ダンガーニーはここ数年で一気に名の知れた裏家業の人間だったので、何度も後をつけようと試みた者も少なくなかったが、彼を追跡して成功したものは誰一人いなかった。IDチェックはいつの間にか摩り替えられ、警備システムによる彼の画像は消去され、痕跡も何もかもが消えている。ならばとシステムを経由せずに携帯端末で情報をやりとりしようと試みても、いつの間にか改竄されて消去されているのだった。あらゆる情報が電子化され管理される現在、ソレスタルビーイングの技術をもってしても追跡が困難であるダンガーニーは電子の妖精にでも加護を受けているとしか思えなかった。
世界の敵という称号はかつてソレスタルビーイングのものであったが、三年前に表面上絶えてからはテロリズムに明け渡している。連合軍が連邦軍となってからは特に「テロリズムとの戦い」は顕著になった。表面上絶えたことになってはいても、テロリストとして認識されているソレスタルビーイングの名は連邦軍を大いに刺激するために、エージェントたちの行動は常に緊張を強いられている。それでも、三年前最悪の負け試合の後、太陽炉を回収した王留美は来るべき日に向けて準備を進めていたし、その為にエージェントたちは動いていた。ダンガーニーの姿が確認されたという情報がエージェント達に広まったが、高々一人の殺し屋ごとき、世界の大事の前では小事に過ぎないとエージェント達が失笑したその5日後、AEU圏にある連邦軍基地に偽装して侵入していたエージェントの一人からエマージェンシーコールが送信されその後応答が消えた。CBのエージェント達は王留美に連絡の後、緊急行動に移るべく行動を始めた矢先。銃弾が飛来した。応射する間もなく容赦のない正確な射撃に次々に打ち抜かれていくエージェント達。誰かがダンガーニーの名を呟いた。彼の任務は明らかだった。抹殺。エージェントを闇に葬ることこそを任務としていたのだった。まさに死神。彼が現れたということはすなわち全消去と同義だった。5分後、起き上がるものが誰もいなくなった事を確認した狙撃手は、使用した銃を下ろし放り投げた。
水色の髪をした少年(一見少年のように見えるが、よくよく観察するとどこか老成して見えもする)はにこやかに微笑みながらお疲れ様と言った。ダンガーニーはただ呻くような声を返しただけだったが、少年は気にしていない様子でヴェーダの加護すらない愚かな人間がこれ以上何をするのだと笑い、ダンガーニーは沈黙を破ることはなかった。ひとしきり笑ったあと少年は、顔を見てきても良いよと促す。結局一言も発することなく身を翻したダンガーニーを笑いながら見送った少年は、傍らに控えていた巻き毛の青年が不満を顔に表していることに気がついた。ダンガーニーの少年への態度の悪さに気分を害した様子で意見を述べる。大丈夫と少年は言った。彼の浮かべる表情は殆どが笑顔であるが、その笑顔にはいくつもの種類があった。最初は労い、次に寛容。そして今は嘲笑だった。あの子がここにいる限り、彼は必ずここに戻って僕の指示に従うだろう。僕らは良い番人を手に入れた…・・・
許可された部屋に入る。この施設は宇宙にあるが、一部を除いて重力を発生させてあった。太陽の光など来ないこの空間に、あたかもそれらしく作られた光の中その人は眠っている。作り物の部屋。質のよいシーツの上に艶やかな髪が広がる。瞳を閉じていてもなお美しく、ダンガーニーは目の当たりにするたびに触れて確かめることをやめられない。滑るようなきめ細かい肌、頬の形を確かめる。ようやく触れることを許された。それまでは離れて姿を確認するのみで、伸ばした手を握り締める日々が続いた。目の前にいるのに触れられない狂おしさを、どうにか収める為には指示に従うしかなかった。目覚めない理由は分からない。大破したナドレから回収されたときには既に呼吸は停止しており、さらに体の外傷は目立たずとも内部の損傷が大きかった為に復帰は無理とされた。にも関わらず、今こうして眠っている。少年が助けた理由はわかる。かの人物は唯一の調停者であるために、太陽炉を持つMSを管理することができた。これだけ擬似とはいえ太陽炉が普及した今、使いようによっては大いなる力になる。切り札ともなる力だった。そしてもうひとつは、自分に有効な褒美であるから。利用する為の手段だった。かつて所属した集団に対して銃を向ける行為は知れれば裏切りだ。自分は戦死としてあるはずだが、あの少年がどうやっているのかは知らない。ヴェーダを切り離したCBには、ダンガーニーという名の殺し屋がいるとしか認識されていないはずだ。それでも、腹立たしいと思うと同時に構わないとさえ思っている。褒美は有効だ。今の自分には、この人物がすべてだった。願わくばあの紅い瞳を自分に向けてほしいと思う。そうして名前を呼んでくれたら。大きな名に隠された一滴ではなく、地球を覆うものとして。
世界の敵という称号はかつてソレスタルビーイングのものであったが、三年前に表面上絶えてからはテロリズムに明け渡している。連合軍が連邦軍となってからは特に「テロリズムとの戦い」は顕著になった。表面上絶えたことになってはいても、テロリストとして認識されているソレスタルビーイングの名は連邦軍を大いに刺激するために、エージェントたちの行動は常に緊張を強いられている。それでも、三年前最悪の負け試合の後、太陽炉を回収した王留美は来るべき日に向けて準備を進めていたし、その為にエージェントたちは動いていた。ダンガーニーの姿が確認されたという情報がエージェント達に広まったが、高々一人の殺し屋ごとき、世界の大事の前では小事に過ぎないとエージェント達が失笑したその5日後、AEU圏にある連邦軍基地に偽装して侵入していたエージェントの一人からエマージェンシーコールが送信されその後応答が消えた。CBのエージェント達は王留美に連絡の後、緊急行動に移るべく行動を始めた矢先。銃弾が飛来した。応射する間もなく容赦のない正確な射撃に次々に打ち抜かれていくエージェント達。誰かがダンガーニーの名を呟いた。彼の任務は明らかだった。抹殺。エージェントを闇に葬ることこそを任務としていたのだった。まさに死神。彼が現れたということはすなわち全消去と同義だった。5分後、起き上がるものが誰もいなくなった事を確認した狙撃手は、使用した銃を下ろし放り投げた。
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