ギャグです。ロックオン受難
全然甘くない。おっかしいなー
まじめに書こうとしていたのは最初だけでした・・・
いろいろ考えてはいますがこう上手く文章にはできないものだ…
実は長編考えているのですが、色々調べてると先に進まない。
全然甘くない。おっかしいなー
まじめに書こうとしていたのは最初だけでした・・・
いろいろ考えてはいますがこう上手く文章にはできないものだ…
実は長編考えているのですが、色々調べてると先に進まない。
+ + + + + + + + + +
ガンダムマイスターは4人。ガンダムは4機。
そのうち1人と1機は独立したエネルギー供給システムを持たないプトレマイオスでの待機が通常で、機体の特性上ラストフェイズでの投入が多いヴァーチェを駆るティエリア・アーデが、その任をよく果たしていた。
したがって、エクシア、デュナメスと共に珍しく地上でのミッションをクリアした彼が、諸手続きを終えて(ヴェーダへの報告書、戦闘データの解析、不本意ながらも戦術予報士への口頭報告)プトレマイオスへ帰還するのに所用する時間は大抵1日であったから、今回もそのようになるはずだった。
**
そういえば、見かけない。
ふとそう感じたのは、ミッション報告を行ってから随分と時間が経過したあとだった。待機時間を効率的に過ごすには、機体制御プログラムの書き換えを行うのが最適だと判断したため、ここ数回の戦闘データを徹底的に洗い出していたのだが、そうすると時間の感覚が無くなる。
普段なら食事がなんだコミュニケーションがどうだと行ってくる最年長のマイスターが、一切絡んでこない。刹那がいれば自分には構わないと思っていたのは最初だけで、かのマイスターにとってはティエリアも対象に入ってしまっていた。押しが足りない分、もう一人のマイスターの方が躱しやすかったが、彼はそうはいかない。ミルクを出されない分マシかもしれないが。(彼らに「うちの年少コンビ」と一括りにされていることを、ティエリアは知らない)
思考を辿って行くうちに食事をすっかり忘れていたことに気がついた。時刻を確認すると、既に食事の時間として決めた(強制的に決められた)時間は過ぎている。
刹那は他人を誘って食事を共にする習慣がないためにまず呼びにくることはない。1人で黙々と動く刹那の首根っこを引っ掴み、ティエリアを引きずって食堂へつれていくのが彼のロックオン・ストラトスだった(トレミーの日常ともいわれる)。
その彼が姿を見せないので、気がつかなかったのだろう。食事に関しては彼に丸投げしていたことを悟り、自己管理がなっていないと自らを省み、苛立ちを覚える。
その苛立ちは、八つ当たりの感を伴っていることに、ティエリアは気づかなかった。
「ティエリア・アーデ」
「ロックオン・ストラトスを見たか」
部屋から出ると廊下で刹那と遭遇した。珍しく問いを掛けてくる刹那に、ティエリアは首を傾げる。
「知らない。君と一緒ではなかったのか、刹那・F・セイエイ」
「気がついたら、食事の時間を過ぎていた。普段なら呼びにくるはずだ」
「・・・・・・端末は」
「・・・・・・?」
「端末で、連絡は取ったのか」
今気がついた、という顔で刹那が端末を取り出し、ロックオンをコールする。
返事は無かった。数回に分けてコールをかけるが、ロックオンが応える様子は無い。
「・・・なにをしているんだ、あの人は!」
苛立ちを隠す気もないティエリアの声が刹那を通り抜け、端末から顔をあげた彼は、ピンクのカーディガンが通路を翻っていく様を見届けた。・・・・・・が、そのままはいけないと思い直してティエリアを追う。
ティエリアが真っ先に駆け込んだのは、コンテナで割り当てられているロックオンの居室だった。考えればまず居室へ行くべきであったと顧みる刹那の前で、ティエリアはコールもなしにいきなり開閉ボタンを引っぱたく。ロックが掛っているのを承知でやっているのか、それとも忘れているのかどちらだろう、と刹那は考えたが、ドアはすんなりと開いた。
「・・・・・・ロックオン・ストラトス!」
全く遠慮を知らない大声が先に立ち、ずかずかと部屋へ侵入していくティエリアを追って刹那が見たのは、ベッドの上に不自然な格好で横たわるロックオン・ストラトスだった。
++
横たわる、という表現が正しいのかよくわからない。
と刹那は思った。
と言うのも、どうにも行き倒れているという表現の方が正しいように思えるからだ。
育って来た環境で、行き倒れている人間を幾度か見たことがある刹那は、この状態はそれに近いと判断した。ティエリアは唖然としている。・・・・・・ように見える。
とりあえずは着替えるべきだろう。パイロットスーツを着用してベッドで休む主義なら別だが。
つまり、ロックオン・ストラトスは、パイロットスーツのままでベッドに行き倒れていた。
「ティエリア・アーデ」
「・・・・・・なんだ刹那・F・セイエイ」
「どうやら、緊急事態のようだ」
「そのようだ」
「スーツを、脱がせた方が良いと思う」
首を傾げて頷いたティエリアを促し、刹那はロックオンの体をひっくり返した。うつぶせで倒れ込んでいたロックオンの体は重く、ティエリアが足を四苦八苦してベッドにあげる。ロックオンは、う、とか、む、とかいう声を発して何かを呟いた。
「・・・・・・ティエリアか」
「何をしているんですか。着替えもせずに」
「あぁ・・・・・・」
返事が鈍い。
成人男性の体がこんなに重いとは。重力さえ無ければ、こんな苦労はしなくて良いのにとティエリアは思う。気分が悪い。
仰向けにしたロックオンの顔を二人は覗き込んだ。発熱の症状が見られるようだ。刹那と苦心してパイロットスーツを脱がせる。重い。それに、難しい。
何度かロックオンの頭が壁にぶつかったが、軽く呻くくらいで特に問題はなさそうだったので、2人は何とかスーツとアンダーを引っぺがすことに成功した。
「次はどうする」
ティエリアの知識には病人の看護という項目はない。これ以降、どうすれば良いのか分からない。
その様子を悟った刹那は、看病に関してはティエリアはあてにならないと理解した。自分の知識も怪しいが、下着一枚で病人を放り出すわけには行かないということは分かる。息の上がっているティエリアに、ロックオンの部屋着を出すように指示をしてからとりあえず額に触れてみた。熱い。
本人の意識がはっきりしていない、ということは、かなりの体温上昇が考えられる。ティエリアに伝えるとタンパク質の変成温度について話し出しそうだったので、もう一度四苦八苦して服を着せた後に冷却パックを探すように言った。
**
事態は予想を超えて大事になった。急な発症(本人に自覚症状があったどうかはわからない)のため、指示を受けた刹那が検査キットに採血してデータを王留美に送信した結果はウィルス性疾患による発熱。どうやら潜伏先で感染したらしい。
そして知らなかったとはいえロックオンと接した刹那とティエリアに感染した可能性を鑑み、二人とも検査を受けた。刹那に抗体が確認されたのは幸いだったが、免疫系に不安を抱えるティエリアは検査項目が特に多く、その結果待ちで隔離された挙句帰還はさらに3日ずれ、よってティエリアの機嫌は最悪を通り越して最凶。心配してコンタクトを取ってきたアレルヤ・ハプティズムは、返り討ちという八つ当たりを受けて涙に暮れた。
ロックオン・ストラトスの症状は、とりあえず冷やせの刹那療法が効いたのかモレノ医師の指示が的確であったためか(言うまでもなく後者だろう)、何とか山場を越えたようだった。全く意味のない言葉を呟いていた状態から、コミュニケーションを取れるまでは回復したのだから。
「あいつら案配って言葉を知らねえんだよ・・・・・・」
何とか熱も下がり、もう一度検査待ちのロックオンの第一声である。続いてなんだか頭も痛いしとぼやく。熱は無いはずなんだがなぁという彼は、まさか着替えの際に壁に頭突きを食らわせていた(食らわさせられていた)ことは知らない。
学習したアレルヤは、刹那からロックオンの症状を確認して直接彼にコールを掛けたのだった。あまりに切々を言うものだから伺ってみると、王留美の計らいで何とかお子様2人でも病人の世話ができるよう整えられた多くの医療品を用いながら、刹那とティエリアは熱心に看病に努めたらしい。
らしいのだが、戦場での看病体験しか知らない刹那と、徹底的にやらせてもらうティエリアからのプレッシャーは相当だったようだ。片や戦場特有の乱暴さでキットを扱う刹那の手元が心配で目が離せないし、人の事を細菌兵器か何かと勘違いしているようなティエリアの完全防護服に圧倒された上に加減がわからないから徹底的に冷やされる。凍傷に成るのではないかと抵抗を試みるも、弱った体ではろくな力も出てこない。何度エマージェンシーコールを掛けようと思ったか知れない。逆に命の危険を感じたというロックオンの言葉を聞きながら、アレルヤはそっと目元を拭ったのだった。
これに懲りたロックオンは、二度と二人の前では体調を崩さない事をアレルヤに誓った。
そのうち1人と1機は独立したエネルギー供給システムを持たないプトレマイオスでの待機が通常で、機体の特性上ラストフェイズでの投入が多いヴァーチェを駆るティエリア・アーデが、その任をよく果たしていた。
したがって、エクシア、デュナメスと共に珍しく地上でのミッションをクリアした彼が、諸手続きを終えて(ヴェーダへの報告書、戦闘データの解析、不本意ながらも戦術予報士への口頭報告)プトレマイオスへ帰還するのに所用する時間は大抵1日であったから、今回もそのようになるはずだった。
**
そういえば、見かけない。
ふとそう感じたのは、ミッション報告を行ってから随分と時間が経過したあとだった。待機時間を効率的に過ごすには、機体制御プログラムの書き換えを行うのが最適だと判断したため、ここ数回の戦闘データを徹底的に洗い出していたのだが、そうすると時間の感覚が無くなる。
普段なら食事がなんだコミュニケーションがどうだと行ってくる最年長のマイスターが、一切絡んでこない。刹那がいれば自分には構わないと思っていたのは最初だけで、かのマイスターにとってはティエリアも対象に入ってしまっていた。押しが足りない分、もう一人のマイスターの方が躱しやすかったが、彼はそうはいかない。ミルクを出されない分マシかもしれないが。(彼らに「うちの年少コンビ」と一括りにされていることを、ティエリアは知らない)
思考を辿って行くうちに食事をすっかり忘れていたことに気がついた。時刻を確認すると、既に食事の時間として決めた(強制的に決められた)時間は過ぎている。
刹那は他人を誘って食事を共にする習慣がないためにまず呼びにくることはない。1人で黙々と動く刹那の首根っこを引っ掴み、ティエリアを引きずって食堂へつれていくのが彼のロックオン・ストラトスだった(トレミーの日常ともいわれる)。
その彼が姿を見せないので、気がつかなかったのだろう。食事に関しては彼に丸投げしていたことを悟り、自己管理がなっていないと自らを省み、苛立ちを覚える。
その苛立ちは、八つ当たりの感を伴っていることに、ティエリアは気づかなかった。
「ティエリア・アーデ」
「ロックオン・ストラトスを見たか」
部屋から出ると廊下で刹那と遭遇した。珍しく問いを掛けてくる刹那に、ティエリアは首を傾げる。
「知らない。君と一緒ではなかったのか、刹那・F・セイエイ」
「気がついたら、食事の時間を過ぎていた。普段なら呼びにくるはずだ」
「・・・・・・端末は」
「・・・・・・?」
「端末で、連絡は取ったのか」
今気がついた、という顔で刹那が端末を取り出し、ロックオンをコールする。
返事は無かった。数回に分けてコールをかけるが、ロックオンが応える様子は無い。
「・・・なにをしているんだ、あの人は!」
苛立ちを隠す気もないティエリアの声が刹那を通り抜け、端末から顔をあげた彼は、ピンクのカーディガンが通路を翻っていく様を見届けた。・・・・・・が、そのままはいけないと思い直してティエリアを追う。
ティエリアが真っ先に駆け込んだのは、コンテナで割り当てられているロックオンの居室だった。考えればまず居室へ行くべきであったと顧みる刹那の前で、ティエリアはコールもなしにいきなり開閉ボタンを引っぱたく。ロックが掛っているのを承知でやっているのか、それとも忘れているのかどちらだろう、と刹那は考えたが、ドアはすんなりと開いた。
「・・・・・・ロックオン・ストラトス!」
全く遠慮を知らない大声が先に立ち、ずかずかと部屋へ侵入していくティエリアを追って刹那が見たのは、ベッドの上に不自然な格好で横たわるロックオン・ストラトスだった。
++
横たわる、という表現が正しいのかよくわからない。
と刹那は思った。
と言うのも、どうにも行き倒れているという表現の方が正しいように思えるからだ。
育って来た環境で、行き倒れている人間を幾度か見たことがある刹那は、この状態はそれに近いと判断した。ティエリアは唖然としている。・・・・・・ように見える。
とりあえずは着替えるべきだろう。パイロットスーツを着用してベッドで休む主義なら別だが。
つまり、ロックオン・ストラトスは、パイロットスーツのままでベッドに行き倒れていた。
「ティエリア・アーデ」
「・・・・・・なんだ刹那・F・セイエイ」
「どうやら、緊急事態のようだ」
「そのようだ」
「スーツを、脱がせた方が良いと思う」
首を傾げて頷いたティエリアを促し、刹那はロックオンの体をひっくり返した。うつぶせで倒れ込んでいたロックオンの体は重く、ティエリアが足を四苦八苦してベッドにあげる。ロックオンは、う、とか、む、とかいう声を発して何かを呟いた。
「・・・・・・ティエリアか」
「何をしているんですか。着替えもせずに」
「あぁ・・・・・・」
返事が鈍い。
成人男性の体がこんなに重いとは。重力さえ無ければ、こんな苦労はしなくて良いのにとティエリアは思う。気分が悪い。
仰向けにしたロックオンの顔を二人は覗き込んだ。発熱の症状が見られるようだ。刹那と苦心してパイロットスーツを脱がせる。重い。それに、難しい。
何度かロックオンの頭が壁にぶつかったが、軽く呻くくらいで特に問題はなさそうだったので、2人は何とかスーツとアンダーを引っぺがすことに成功した。
「次はどうする」
ティエリアの知識には病人の看護という項目はない。これ以降、どうすれば良いのか分からない。
その様子を悟った刹那は、看病に関してはティエリアはあてにならないと理解した。自分の知識も怪しいが、下着一枚で病人を放り出すわけには行かないということは分かる。息の上がっているティエリアに、ロックオンの部屋着を出すように指示をしてからとりあえず額に触れてみた。熱い。
本人の意識がはっきりしていない、ということは、かなりの体温上昇が考えられる。ティエリアに伝えるとタンパク質の変成温度について話し出しそうだったので、もう一度四苦八苦して服を着せた後に冷却パックを探すように言った。
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事態は予想を超えて大事になった。急な発症(本人に自覚症状があったどうかはわからない)のため、指示を受けた刹那が検査キットに採血してデータを王留美に送信した結果はウィルス性疾患による発熱。どうやら潜伏先で感染したらしい。
そして知らなかったとはいえロックオンと接した刹那とティエリアに感染した可能性を鑑み、二人とも検査を受けた。刹那に抗体が確認されたのは幸いだったが、免疫系に不安を抱えるティエリアは検査項目が特に多く、その結果待ちで隔離された挙句帰還はさらに3日ずれ、よってティエリアの機嫌は最悪を通り越して最凶。心配してコンタクトを取ってきたアレルヤ・ハプティズムは、返り討ちという八つ当たりを受けて涙に暮れた。
ロックオン・ストラトスの症状は、とりあえず冷やせの刹那療法が効いたのかモレノ医師の指示が的確であったためか(言うまでもなく後者だろう)、何とか山場を越えたようだった。全く意味のない言葉を呟いていた状態から、コミュニケーションを取れるまでは回復したのだから。
「あいつら案配って言葉を知らねえんだよ・・・・・・」
何とか熱も下がり、もう一度検査待ちのロックオンの第一声である。続いてなんだか頭も痛いしとぼやく。熱は無いはずなんだがなぁという彼は、まさか着替えの際に壁に頭突きを食らわせていた(食らわさせられていた)ことは知らない。
学習したアレルヤは、刹那からロックオンの症状を確認して直接彼にコールを掛けたのだった。あまりに切々を言うものだから伺ってみると、王留美の計らいで何とかお子様2人でも病人の世話ができるよう整えられた多くの医療品を用いながら、刹那とティエリアは熱心に看病に努めたらしい。
らしいのだが、戦場での看病体験しか知らない刹那と、徹底的にやらせてもらうティエリアからのプレッシャーは相当だったようだ。片や戦場特有の乱暴さでキットを扱う刹那の手元が心配で目が離せないし、人の事を細菌兵器か何かと勘違いしているようなティエリアの完全防護服に圧倒された上に加減がわからないから徹底的に冷やされる。凍傷に成るのではないかと抵抗を試みるも、弱った体ではろくな力も出てこない。何度エマージェンシーコールを掛けようと思ったか知れない。逆に命の危険を感じたというロックオンの言葉を聞きながら、アレルヤはそっと目元を拭ったのだった。
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