あまりに前の(以下略
甘い話を書こうと試みました2
・・・・・・書きなれていないのは良くわかってます・・・・・・
すっごい好きなんですよ。本当ですよ。
書いたことないだけで・・・・・・<イタタタ
どうやら乱読のロックオンとその教え子ティエリアって感じで
おっかしいな本当はちょとやきもち焼きの話だったはずなんだが・・・・・・
甘い話を書こうと試みました2
・・・・・・書きなれていないのは良くわかってます・・・・・・
すっごい好きなんですよ。本当ですよ。
書いたことないだけで・・・・・・<イタタタ
どうやら乱読のロックオンとその教え子ティエリアって感じで
おっかしいな本当はちょとやきもち焼きの話だったはずなんだが・・・・・・
+ + + + + + + + + +
ロックオン・ストラトスの趣味は読書である。
大抵の人間は彼のその趣味を意外に感じるようで、その事を指摘されるたびに苦笑しているのが常だった。そしてジャンル問わずの乱読派のようで、「宇宙の始まり」というタイトルを真剣な表情で読んでいるかと思えばまったく同じ表情で「美味しいジャムの作り方」というタイトルを読んでいたりする。
そんなロックオンはさらに紙媒体のファンでもあった。端末にデータをダウンロードして作品を読むという形態が浸透している現在、彼のこの嗜好は些か時代遅れとも思われたが、あの紙を捲るのが良いのだと笑う。紙に成り代わって時代を席巻している電子テータでは味わいが少ないと言うのが彼の主張だった。(何を味わうというのか、ティエリアにはまだ理解できない)
とはいえ、現在では紙媒体の書物を手に入れるのは非常に難しく、好事家の間で取引されるか古びた町のこれまた古びた書店、らしき古道具屋の片隅でぽつりと存在を主張しているのを発見するか、のどちらかが主流だ。CBという世間的には知らぬものなどいない超有名な組織に所属しているが、表立って宣言するわけにはいかないので身分保証ができず、好事家の取引には参加できない。よって彼、ロックオン・ストラトスが紙媒体を手に入れるには立ち寄った町で遭遇するというパターンが最も多い。
そんな時の彼は、滞在しているホテル(若しくは王留美の別荘)に戻るなり嬉々とした表情でその成果を報告する。大抵その相手を務めるのはいつの間にやらティエリアの役目になっていた。アレルヤはどちらかといえば画像データ(それも可愛らしい犬とか猫とか)を眺めるほうが好みであり、刹那は読書(本というものがなくなったのにも関わらずこの言葉は残っている)をする習慣がないうえに体を動かすほうが好みであるために、彼の相手をすることができない。よってティエリアにこの役割が回ってきたわけだが、すぐに癇癪を起こすだろうとの周囲の予想に反してうまく役目を務めている。
久しぶりに地上ミッションを担当することになったティエリアが、待機中に滞在することになったホテルは王留美の采配によるものだろうグレードの高い滞在型のものだった。おそらく1週間近い待機期間があると踏んだが、地上の重力が苦手で、できれば早々に宇宙に戻りたいティエリアにとっては厄介な任務になりそうだった。もちろんホテルの外に出たいなどと思わないから、部屋に居座るかエグゼクティブラウンジで紅茶を頂くか、のどちらになる。エグゼクティブラウンジの良いところは、入室制限があって余計な視線を感じる事が少なく、スタッフも呼ばない限りは話しかけてこないところだ。こういったラウンジは殆どが高層階に設置してあるから、周囲の光景が良く見える。朝はここで朝食をとるビジネスマンが多いし、夜間になれば二人連れが多くなるのでティエリアがここに居座る時間は正午過ぎの穏やかに時間が流れる、そんな時だ。
「やっぱりここか」
窓際のスツールに腰掛けてちょうど2杯目の紅茶を飲み終えた後、お代わりを頼もうかと思案していると声をかけられた。振り返ると片手に何かを持ったロックオンが立っており、隣に座ってよいかを尋ねられたので特に断る理由もなく了承すると、礼を言ってするりと隣に腰掛けてきた。軽く手を上げてスタッフにティエリアのお代わりと自分の紅茶を頼んだロックオンを見やると嬉しそうな表情を隠さずにいる。何かあったのだろうが、ここまで上機嫌だと、おそらく。
「よいものが見つかりましたか」
ぽつりとティエリアが尋ねる。ロックオンはわが意を得たりと手にしていたものを示した。紙媒体はなくなったのに、簡易包装のみならず何かを包むときに紙を使うのは何故だろうとティエリアは思う。案の定取り出されたのは所謂ハードカバーといわれる本で、結構な厚さを持っていた。タイトルを覗き込むと特にAEU圏でよく読まれているファンタジーと言われるジャンルのもので、妖精とか、魔法とか、そんなものが出てくる話だ。この話が書かれたのは5世紀以上前で、電子データ化はとっくにされており現在も子供たちを楽しませているそうだ。この話はロックオンに聞いたから、彼は本のストーリーを知っているのではないか。
「あなたはこの話を読んだのではないですか?」
「読んだよ」
「・・・・・・よく分からない。何故データで持っている話をわざわざ買ってくるんです?」
運ばれてきた紅茶を一口含んで、さすがに良い葉を使ってんなと感想を述べた後におとなしく返事を待っているティエリアを見たロックオンは、笑って深い意味はないんだがと言ってから続けて雰囲気が好きなのだと説明した。ますます分からないとティエリアは思う。一体本の雰囲気とは何だ。素直に口に出すと、とうとう声に出してロックオンは笑い、難しい質問だ、これは好みの問題でもあるなと言った。好み。と呟いたティエリアは、以前地上ミッション終了後に軌道ステーションでクリスティナ・シエラに頼まれた品物を買ったものの、色が好みではないと言われたことがあり、困ったことがある。好みとは何ですか、と重ねて問うと、ロックオンは少し考えてから口を開いた。
「この話は所謂ファンタジーと言われる物だが、時代背景は歴史でいえば大体が5世紀から15世紀までの時期をモチーフとしている。その時代はもちろん電子化なんてことはないから、文字を読むとすれば紙媒体のものが殆どだ。『魔法使いが魔道書を開いて・・・・・・』なんていう記述もあるし。紙を捲ってページを探す、とか、まぁなんだ、手っ取り早く時代の情景を味わいたいというわけだ。暖炉があったら完璧だな。そういったことを感じて心地よいと思うこと」
クリスティナはその色が心地よくなかったんだな。そう締めくくって紅茶を含んだロックオンからテーブルに置かれた本に視線を運んだティエリアは、そういうものかと思った。ヴェーダは情報は教えてくれるけれど、雰囲気とかそういったものは教えてくれない。それをティエリアに教えてくれるのは専らロックオンで、彼は先ほどのように笑いながら答えてくれる。心地よいという感覚と表現を教えてくれたのもロックオンだ。
ティエリアはその色が好みだろう? と問われて己の着ているカーディガンを見下ろし、うなずくと、俺も好きだよと言って髪を撫でられた。その感触はとても心地よいので、
「あなたに撫でてもらうのは好みです」
そういうと、ロックオンは少し目を見開いてからそういう時は好きだと言って欲しいなと笑った。
暖炉と本と、ティエリアがそばにいて、髪を撫でながら本を読みたいな。
ロックオンはそう呟いている。
大抵の人間は彼のその趣味を意外に感じるようで、その事を指摘されるたびに苦笑しているのが常だった。そしてジャンル問わずの乱読派のようで、「宇宙の始まり」というタイトルを真剣な表情で読んでいるかと思えばまったく同じ表情で「美味しいジャムの作り方」というタイトルを読んでいたりする。
そんなロックオンはさらに紙媒体のファンでもあった。端末にデータをダウンロードして作品を読むという形態が浸透している現在、彼のこの嗜好は些か時代遅れとも思われたが、あの紙を捲るのが良いのだと笑う。紙に成り代わって時代を席巻している電子テータでは味わいが少ないと言うのが彼の主張だった。(何を味わうというのか、ティエリアにはまだ理解できない)
とはいえ、現在では紙媒体の書物を手に入れるのは非常に難しく、好事家の間で取引されるか古びた町のこれまた古びた書店、らしき古道具屋の片隅でぽつりと存在を主張しているのを発見するか、のどちらかが主流だ。CBという世間的には知らぬものなどいない超有名な組織に所属しているが、表立って宣言するわけにはいかないので身分保証ができず、好事家の取引には参加できない。よって彼、ロックオン・ストラトスが紙媒体を手に入れるには立ち寄った町で遭遇するというパターンが最も多い。
そんな時の彼は、滞在しているホテル(若しくは王留美の別荘)に戻るなり嬉々とした表情でその成果を報告する。大抵その相手を務めるのはいつの間にやらティエリアの役目になっていた。アレルヤはどちらかといえば画像データ(それも可愛らしい犬とか猫とか)を眺めるほうが好みであり、刹那は読書(本というものがなくなったのにも関わらずこの言葉は残っている)をする習慣がないうえに体を動かすほうが好みであるために、彼の相手をすることができない。よってティエリアにこの役割が回ってきたわけだが、すぐに癇癪を起こすだろうとの周囲の予想に反してうまく役目を務めている。
久しぶりに地上ミッションを担当することになったティエリアが、待機中に滞在することになったホテルは王留美の采配によるものだろうグレードの高い滞在型のものだった。おそらく1週間近い待機期間があると踏んだが、地上の重力が苦手で、できれば早々に宇宙に戻りたいティエリアにとっては厄介な任務になりそうだった。もちろんホテルの外に出たいなどと思わないから、部屋に居座るかエグゼクティブラウンジで紅茶を頂くか、のどちらになる。エグゼクティブラウンジの良いところは、入室制限があって余計な視線を感じる事が少なく、スタッフも呼ばない限りは話しかけてこないところだ。こういったラウンジは殆どが高層階に設置してあるから、周囲の光景が良く見える。朝はここで朝食をとるビジネスマンが多いし、夜間になれば二人連れが多くなるのでティエリアがここに居座る時間は正午過ぎの穏やかに時間が流れる、そんな時だ。
「やっぱりここか」
窓際のスツールに腰掛けてちょうど2杯目の紅茶を飲み終えた後、お代わりを頼もうかと思案していると声をかけられた。振り返ると片手に何かを持ったロックオンが立っており、隣に座ってよいかを尋ねられたので特に断る理由もなく了承すると、礼を言ってするりと隣に腰掛けてきた。軽く手を上げてスタッフにティエリアのお代わりと自分の紅茶を頼んだロックオンを見やると嬉しそうな表情を隠さずにいる。何かあったのだろうが、ここまで上機嫌だと、おそらく。
「よいものが見つかりましたか」
ぽつりとティエリアが尋ねる。ロックオンはわが意を得たりと手にしていたものを示した。紙媒体はなくなったのに、簡易包装のみならず何かを包むときに紙を使うのは何故だろうとティエリアは思う。案の定取り出されたのは所謂ハードカバーといわれる本で、結構な厚さを持っていた。タイトルを覗き込むと特にAEU圏でよく読まれているファンタジーと言われるジャンルのもので、妖精とか、魔法とか、そんなものが出てくる話だ。この話が書かれたのは5世紀以上前で、電子データ化はとっくにされており現在も子供たちを楽しませているそうだ。この話はロックオンに聞いたから、彼は本のストーリーを知っているのではないか。
「あなたはこの話を読んだのではないですか?」
「読んだよ」
「・・・・・・よく分からない。何故データで持っている話をわざわざ買ってくるんです?」
運ばれてきた紅茶を一口含んで、さすがに良い葉を使ってんなと感想を述べた後におとなしく返事を待っているティエリアを見たロックオンは、笑って深い意味はないんだがと言ってから続けて雰囲気が好きなのだと説明した。ますます分からないとティエリアは思う。一体本の雰囲気とは何だ。素直に口に出すと、とうとう声に出してロックオンは笑い、難しい質問だ、これは好みの問題でもあるなと言った。好み。と呟いたティエリアは、以前地上ミッション終了後に軌道ステーションでクリスティナ・シエラに頼まれた品物を買ったものの、色が好みではないと言われたことがあり、困ったことがある。好みとは何ですか、と重ねて問うと、ロックオンは少し考えてから口を開いた。
「この話は所謂ファンタジーと言われる物だが、時代背景は歴史でいえば大体が5世紀から15世紀までの時期をモチーフとしている。その時代はもちろん電子化なんてことはないから、文字を読むとすれば紙媒体のものが殆どだ。『魔法使いが魔道書を開いて・・・・・・』なんていう記述もあるし。紙を捲ってページを探す、とか、まぁなんだ、手っ取り早く時代の情景を味わいたいというわけだ。暖炉があったら完璧だな。そういったことを感じて心地よいと思うこと」
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ロックオンはそう呟いている。
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