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あえて空気読まずに、なんか家族ぱろが書きたくなってやってしまった。
設定は6人兄弟(多すぎだよ!)
なんか以前もとち狂って刹那とティエリアを馬鹿可愛がりするマイスターが見たいとかほざいておりましたが、つまりそういう話です。短いです。
しかも刹那とティエリアが幼児。とんでもないファンタジーです。
こりゃダメだと思った方は逃げてください本当ごめんなさい。
もう00関係ないよ……←


+ + + + + + + + + +
 
一応家族構成

長男ニール:在宅の作家。ライター。ゴーストもノンフィクもフィクションもやる幅広い売れっ子。家事もこなす万能型。チビたちを溺愛している。
次男ライル:一流会社に勤めるサラリーマン。高給取り。一見クールだが家族は大事。喫煙者。
三男アレルヤ:大学生。学部は教育学部(児童教育)。ニールに次いでチビたちの面倒を良く見ている。花屋でバイト。
四男ハレルヤ:大学生。学部は工学部(機械工学)。言動とは裏腹に、一番チビたちと遊んでくれるのはこの人。居酒屋でバイト。喫煙者。
五男刹那:園児。目下のお楽しみはガンダムとハレルヤへのダイブ
六男(長女?)ティエリア:園児。目下のお楽しみは読めないけどニールの百科事典を眺めることと、ライルへのダイブ

上の二人の収入で生活。あれはれはバイト代で貢献。
一軒家に住んでいる。駐車場あり。



************




 ハレルヤは疲れていた。
 というのも、昨日バイト先で予想外の出来事が発生したために、あがる時間を大幅に超えて帰宅したのが午前3時だったからだ。終電も過ぎていたが車を持っていたバイト仲間に近くまで送ってもらい、成人してから漸く貰えた合鍵を使って家に入った。宵っ張りとはいえ兄達は既に就寝しているためなるべく音を立てないように部屋に戻ってベッドに倒れ込んでから、記憶がない。
 夢も見ないで熟睡していたので油断していた。
 予告もなく身体に振動が襲う。全く構えていなかったので、その効果や絶大だった。痛みは無いが突然揺さぶられた頭はぼうやりとしていて何が起こったのかハレルヤは理解できず、ようやく肩に何か乗っているな、と感じるくらいに意識が戻ってきた辺りで、もう一度振動が来る。
「むぎゅが」
 潰れたカエルってのはこんな声かと思うが、あいにく自分は哺乳類であるので検証は無理だ。
 肩の上で調子よく跳ねられるのでぐらぐらと揺さぶられる頭を堪えて、ハレルヤは腕をつき俯せていた身体を起こす。バランスを崩してベッドの上に転がった物体は、ハレルヤが襟首をとっつかまえる前にベッドから逃げ出した。
「チビすけ! 待ちやがれ!」
 二度寝を決め込むには時間が足りず、また一度目を覚ますと寝なおすのに時間が掛かる体質もあって、こういうこともあろうかと一限の講義を入れていなかったのに睡眠を妨げられてしまった。それなりの報復をと逃げていったチビを追って部屋をでると、すぐ上の、というか双子の兄にあたるアレルヤに遭遇する。既に身支度は整えてあった。
「おはようハレルヤ。昨日は遅かったみたいだね」
「あぁトラブルがあって……こらチビ! 逃げんじゃねえよ!」
 ハレルヤに追われているのが楽しいのか、嬉しそうに、それでいてすばしっこくアレルヤの足元を走り抜けダイニングへ駆け込んだチビは、唯一絶対の保護者である兄の足にしがみつく。キッチンで朝食の準備をしている一番上の兄、ニールは、いきなり飛びついたチビを蹴倒さないように慎重に足を運んでテーブルに皿を並べつつ、小さな頭を撫でて言った。
「おお刹那。お勤めご苦労さん。ちゃんと起こしてきたんだな」
「なにがちゃんとだ! 肩の上に飛び乗ってきやがったんだぞ! 1限なかったってのに、人の安眠を……」
「朝飯は一緒に食べるのがルールだよ、忘れたの?」
「寝ぎたない兄ちゃんを起こしてやったんだよなぁ刹那?」
 下手すれば首に捻挫を負いかねない状態であったのに。ことチビに関しては己の分が悪いことを重々承知していたのだが、この扱いはどうなのかと空を仰いだハレルヤに追い打ちを掛けるようにタオルが投げつけられる。タバコ臭い酒臭いシャワー浴びろ教育に悪い、という訳で、反論の余地はないため肩を揉みながらバスルームへ向かう。廊下にでたところでもう一人の兄であるライルと出くわした。何故か腹をさすっている。
「よう。起きたか勤労学生」
「嫌味かよ。……アンタもやられたのか」
「腹の上にな。こら暴れるなティエリア」
 刹那はうまく逃げおおせたが、運動面には及ばないもう一人のチビ、ティエリアは難なく捕獲されたらしい。腰で抱えあげられてしまい白い頬を真っ赤にして両手足をバタつかせているが、ライルはそ知らぬ顔で早くシャワー浴びてこい、臭うぞと言った。
 


 カラスの行水と揶揄される短さでバスルームから出たハレルヤは、既に食事を始めていた5人を見て「朝食は一緒に」じゃなかったのかとぼやいた後、ミネラルウォーターを呷って着席した。
 好き嫌いが激しい上に食が細いティエリアはニールの横に配置されており、今日はそれ全部食べろよとでも言われたのだろう、決死の表情でカトラリーを握り締めている。刹那はせっせと口に押し込んでいくものだから、同じ歳でも随分と違うものだ。
 ふと思い立ったハレルヤは、先程の報復と刹那の皿から一つ摘んで口に放り込んだ。
 刹那の声とアレルヤの声を皮切りとして早速勃発する食卓紛争に普段は我関せずを貫くライルが参戦し、ティエリアの皿から一つ摘むと同様に口に放り込む。こうなると皿は無法地帯となり、取られまいとチビたちは躍起になるので、ティエリアは普段よりも多めに食事をしたのだが、騒ぎはニールが一喝するまで続いた。
 いい年をして拳骨を食らった二人が渋々皿を流しまで運ぶのをみながら、
「なにやってるんだかなぁ」
 呆れた口調でいうニールにアレルヤが答える。
「ハレルヤもライル兄さんも、夜遅いから。二人を構えるのは朝なんですよ。だからアレでいいんじゃないかな」
「分かりやすいのか分かりにくいのか……」
「なんのかんの言っても、ハレルヤ朝は必ずベッドにいるようにしてますからね」
「まぁ、そうだな」
 以前バイトで終電を逃してそのまま友人宅に泊まったハレルヤだが、翌朝刹那がハレルヤがベッドに居ないのに動揺して大泣きし、つられてティエリアも泣き出して騒ぎになったことがある。
 ニールとアレルヤが宥めている最中に帰宅したところで雷を食らい(連絡したのに)、刹那とティエリアにしがみ付かれた挙句にご機嫌を取るため休日を1日潰したハレルヤは、以降必ず帰宅するようにしているのだった。
 ライルはどうしても外せない出張の時はそれとなく二人に言い聞かせているし、必ず土産を買って戻ってくる。チビたちには「ライルが居ないのはお土産を買いに行っているためである」という誤った知識がインプットされたかもしれないが、泣かれるよりマシだと考えているのだろう。

「じゃあそろそろ行くよ、兄さん」
 流しに皿を運び終えて身支度を整えたライルがスーツを羽織りながら刹那とティエリアに準備はいいかと声を掛ける。二人を幼稚園に送っていくのはライルの役目で、これに漏れなくアレルヤがついていくのだ。
 既に朝食を終えていたチビ二人は、壁に掛けてある帽子を被り指定の鞄を肩にかけ忘れ物がないかお互いにチェックしている。これはニールが命じたことで、朝の仕事その2として二人は認識しているようだった。
 確認が終わったらしい二人をみて、ライルが刹那を小脇に抱え、アレルヤはティエリアをだき抱える。この家の兄弟は揃いもそろって身長が成人男性の平均を上回っているために、チビたちは手を繋ごうにも背伸びをしなければならず、よってこういう形になっている。
 抱き癖がつくからそろそろ改めなくてはと思いつつ、ニールは二人の帽子の角度を直して弁当袋を渡し、それぞれの頬にキスを送ってから玄関のドアを開けた。
 結局一緒に行くことにしたらしいハレルヤが、ニールに俺も行くと声を掛けて兄達を追っていき、車のキーを取り出すライルから刹那を受け取る。
 車に乗り込む4人は必ずニールを振り返り、そろって「いってきます」と言うのだ。
 ニールは笑って手を振り返す。
 それがいつもの朝だ。 
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